英国銀器ホールマークの説明&アセイオフィス分布図マップ
***英国銀器を英国銀器たらしめるものーそれは、英国独自のホールマーク
一目でイギリスのアセイオフィス(銀製品の純度を鑑定し、ホールマークの刻印をする、銀器を英国銀器にする大変重要で歴史ある機関)の位置や、それぞれのオフィスの活動期間、英国銀器のホールマークシステムが丸ごとわかる、
「アンティークシルバーの世界」オリジナルのイラストマップが出来ました。
英国銀器のホールマークとは
英国各地で作られた銀製品(スターリングシルバー 基準92.5%を満たす純銀製品)が英国スターリングシルバー の基準を満たす事を保証する為に刻印されたマーク。
英国スターリングシルバーの基準を満たす事を保証するライオンパッサントのマーク、検定を受けた土地のタウンマーク、そして検定を受けた年を示すデートレター、製造者または小売店を示すスポンサーマーク(製造者の場合はメーカーズマーク)などのいくつかの並んだマークの事を表します。
重量が軽すぎたり、打刻漏れのものが時々見つかる事もありますが、殆どの製品にこのマークが確認出来ます。
1500年代から始まり、英国独自のシステムで現在まで続く、世界の銀製品の中でも英国銀器を特別なものとしている大切な要素です。
この便利なシステムのおかげで個人が銀器の歴史を辿る事が可能となり、英国銀器収集が特にコレクターに人気のある所以となっています。
アセイオフィスとは
純銀製品が英国銀器として認められる銀純度92.5%のスターリングシルバー基準を満たしているかを検査し、ホールマークを打刻する施設。現時点で英国内に4箇所のアセイオフィスが現存(かつては10箇所存在していました)。 アセイオフィスの場所についてはマップをご参照ください。
KEISUKE 建築インテリア設計士/イラストレーター
建築やインテリアに関わられているだけあって繊細緻密な建物の絵はもちろん、繊細かつユーモア溢れる風刺画などの人物画なども得意とされています。 躍動感溢れる彼の人物画からはまさに登場人物の息遣いが伝わってくるよう。今回新しいブログを立ち上げるにあたりアイディアに賛同して下さるアーティストさんを募集した所ご縁を頂き、今回の英国銀器ホールマークアセイオフィス分布図のマップ作画をお願いしました。
ホールマークやアセイオフィス(ホールマークを打刻する施設)についての記述は様々な本に掲載されている一方で、なかなかその全体像が把握出来るものというのは今まであまりなかったのではないでしょうか。
私自身、必要となる度に何度もおさらいするもののまた再度必要となった時には既に記憶が曖昧になっており、その度に手持ちの本やホームページを徘徊して情報を得る事を繰り返していました。
「アセイオフィスってイギリス全体でいくつだっただろう」
「ロンドンのタウンマークのレオパードからあの特徴的な王冠がなくなったのはいつ頃だっただろう・・・前に一度調べたのだけれど・・・」
「このホールマークの横にある、Fのマークは・・・」
ホールマークに関するちょっとした疑問が湧いた時、この絵をご活用ください。 さっと全体像を確認する為のマップ的役割を果たしてくれる事と思います。
**次の記事では、絵に描かれている内容をより詳しく説明して行こうと思いますのでお楽しみに。
Let’s explore the world of Antique Silver 一緒にアンティークシルバーの世界を旅しましょう!
(※個人で楽しんでいただく事、またこのブログ内での活用を目的として作成された為、プリントによる再配布やブログ含む他媒体への無断転載は禁止させていただきます。)